【BMW 3シリーズ 新型試乗】想像以上に軽快でジェントル、これが“新時代”か…島崎七生人 AppStore:https://play.google.com/store/apps/details?id=com.QTStudio.ZombieCrazy 先代F30型の全幅は1800mm。対して新型G20型は1825mmに拡大された。けれど、少し離れた場所からパッと見た印象では、新旧の佇まいに大きな違いは感じない。が、近づいてジックリと眺めるにつれ、新型『3シリーズ』はずいぶん若々しいディテールが折り込まれていることがわかる。 試乗車は「M Sport」だからバンパーなど標準グレードより大胆なデザインなのは当然、片側2灯のヘッドランプの間にボディ色を食い込ませたり、サイドに回ればリヤフェンダーの膨らみが踏ん張りを効かす。またキドニーグリルとホフマイスターキンクサイドウインド後端の処理はBMWを象徴する部位だが、ここも多角形化、これまでのデザインとの違いをアピールしている。 ホフマイスター……が、ドアガラス側の黒セル部分まで折れ線に仕上げられ多角形化を徹底しているが、ドアを開けるとCピラー側に樹脂パーツが残ってしまう処理は、個人的にやや気にならなくもない。反対にエンジンフード左右フェンダーとともにアルミ製だがエンブレムよりも前方、先端まで一体化し、キドニーグリル直上にあったフードの見切り線をなくした点は、スッキリと見えて好感が持てる。 ドライバー席に着座してみると、先代同様の心地いいタイト感があった。フードが広く見渡せるのは、今でも視界要件に厳格な基準があるというBMWならではだろう。とはいえ、こと操作系に関しては大きく様変わりをした。エンジン始動ボタンがシフトレバー横に移設されシルバーのパネルに同化し上向きに設置されていたり、ライトスイッチはメインビームのスイッチが従来のダイヤル式から遂にボタン式に改められるなどしている。 圧巻はメーターで、12.3インチのフルデジタル液晶表示となり、左右にスピードタコメーター指針は半時計回りが向かい合わせで配置される。このメーターは「日本仕様では全車に標準装着と決め、スケールメリットでコストの問題を解決した」BMWのだそう。世界市場ではほかにデジタル式の2眼式と、物理ダイヤル式があるのだそうだ。 コストといえば、遠中近を3つのカメラでカバーする仕組みの運転支援機能も全車に標準という。新型『8シリーズ』にも採用されるリバースアシスト直前の50mを軌跡のとおりにクルマが後退するも標準装備だ前記2点は受注生産グレードを除く。詳細はここでは省くが、発話により各種の希望する操作ができるのも新型のアピールポイントになっている。 後席は自然な着座姿勢がとれ、長距離ドライブの快適性の高さが想像できる。乗員の肩口からドアまでのゆとりが大きいのも快適に過ごせるであろうと想像できる要素だ。 試乗車330i M Sportは4気筒の2リットルターボの高性能版258ps40.8kgm+8速ATを搭載。さらにオプションの19インチタイヤホイール、アダプティブMサスペンション、Mスポーツディファレンシャルが組み込まれた状態だった。さすがに走行モードのSPORT+を選ぶと、クルマ全体の振る舞いが俄然ダイナミックなものになる。とはいえ決して身構える必要はなく、実用の範疇でも試せるモードだと思った。 一方でSPORTモード以下は、通常の走らせ方ではパワー感も乗り味もステアリングのレスポンスも、M Sportながら意外にもジェントル。55kgという軽量化の達成を肌で感じながら、自動車専用道の加速でも、エンジンはハミングしながら軽々とクルマを前に引っ張ってくれる……そんな印象だった。 日本専用エンジンを搭載した『320i』を始め、今後の展開にも期待が高まる。 ■5つ星評価パッケージング:★★★★★インテリア居住性:★★★★★パワーソース:★★★★★フットワーク:★★★★★オススメ度:★★★★★ 島崎七生人|AJAJ会員モータージャーナリスト1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集執筆撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。
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