【初試乗】「レクサスUX」に感じた、ちょうどいい乗り味とは。
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すべての画像を見る 「レクサスUX」は、おそらくレクサスCTの後継車と目されるモデルである。5ドアハッチバックのボディ形状よりもSUVルックのほうがいまの時代は販売台数が見込めるという判断は何もレクサスに限ったことではない。中には歴史や伝統を顧みずあの手この手でSUVを市場に投入してくるメーカーもあって、その節操のない商品戦略に自分なんかはちょっとどうなんだろうと思ってしまうこともあるけれど、商品を開発して販売するというメーカー本来ビジネス形態からすれば、「売れるが勝ち」は至極真っ当な理論とも言える。ただ、百花繚乱のSUV市場で生き残るには、際立つ個性や性能がないと、満天の星の中に埋もれてしまいかねないから、それはそれで大変だなあと少し同情する。 機械式駐車場に収まるサイズ! レクサスUXのボディスペックは、全長4495mm、全幅1840mm、全高1540mm、ホイールベース2640mm。この数値からとりあえず分かることはふたつあって、ひとつは機械式駐車場に収まる全高であること、もうひとつはトヨタCH-Rと同じホイールベースを有することである。 トヨタCH-Rと中身は一緒と思われがちだが・・・。 トヨタのTNGAプラットフォームのうち、レクサスUXは「GA-C」を共有している。GA-Cは現行プリウスと共にデビューを果たした横置きエンジン/前輪駆動をベースとする、主にコンパクトカーへの採用が見込まれたプラットフォームである。GA-Cを使うプリウス、カローラ・スポーツ、CH-Rのうち、CH-RはレクサスUXと同じSUVのボディを身にまとっているし、ホイールベースも同値だから「中身はCH-Rか」と短絡的結論を導き出してしまいがちだけれど、必ずしもそうとは言えない。 プラットフォームが同じでも乗り味は異なる。 プラットフォーム戦略はトヨタのみならず、いまではどこのメーカーやグループでも自動車開発の基本となっている。BMWは7シリーズから最新型の3シリーズまで、同じプラットフォームを共有しているし、ベントレー・ベンテイガもポルシェ・カイエンもランボルギーニ・ウルスも同じプラットフォームである。プラットフォームが同じだと乗り味も似たような範囲にとどまるというのは今や昔の話。現代のプラットフォームは設計の自由度が高く、ブランドやそのクルマのキャラクターに合わせたクルマ作りが可能となっている。カイエンとウルスが、乗ってみるとまったく異なるクルマになっていることからも、それは実証済みと言えるだろう。 メーカーの技量が試される味付け!? ただし、プラットフォームを共有してまったく別のクルマに仕立てるには、そもそもそのプラットフォームに高いポテンシャルと設計の自由度が備わっていなくてはならず、さらにそれをオリジナリティのあるクルマに作り上げることができるメーカーの技術力が必須となる。用意された食材(=プラットフォーム)をなんとなくボヤッと調理すれば、誰が作っても似たようなひと皿になってしまうが、食材の潜在的魅力をうまく引き出して独自のスパイスや調理法を駆使すれば、オリジナルの一品が完成する。現代のプラットフォーム戦略とはそういう段階にあって、メーカーの技量がより試される時代となったのである。 全長が長い理由はFRのようなフォルムにするため。 参考までに、レクサスUXのボディサイズをライバルの2車種とと比べてみると、メルセデス・ベンツGLAよりは65mm長く35mm幅広く30mm背が高く、BMW X2よりも120mm長く15mm幅広く5mm背が高い。レクサスUXは全長の長さが際立つものの、ホイールベースはGLAよりも60mm、X2よりも30mm短い。全長が長いのにホイールベースは短く、じゃあその差額分はどこへ充当されたのか。真横から見るとわかるように、レクサスUXはフロントのオーバーハングが長い。これは横置きエンジンのFFでありながら(後輪にモーターを用いた電気式AWD「E-Four」を選べる)、エンジン縦置きのFRのようなフォルムを成立させるためだったという。 ラゲッジスペースは小さめ。 この割を食ったのは短くなってしまったリヤのオーバーハングの真上にあるラゲッジスペースで、GLAが421リットル、X2が470リットルの荷室容量を確保しているにもかかわらず、レクサスUXは220リットルしかない。もちろんリヤシートは分割可倒式で、フロア下にも若干のスペースがあるから、いざとなればそれなりの荷物は収納できるものの、「いざという時はほとんどこない」という割り切りともとれる潔いパッケージである。 それでも気になる「CH-R」との違い。 で、レクサスUXはCH-Rと比べて別物になっているのか。個人的にはきちんと差別化が図られているように思う。それがもっとも顕著に現れているのは操縦性だった。 CH-Rの操縦性も決して悪くなかったが、レクサスUXではLCやLSなどのテイストがかすかに香る味付けとなっている。ステアリング操作に対するクルマの動きに無駄が少なく、スッキリとした操縦性がとても印象的だ。ステアリング系の剛性感が高く、ロードインフォメーションもちゃんと伝わってきて、ダイレクト感のあるステアリングフィールも心地よい。実は、UXのフロントサスペンションには左右のストラット上部をつなぐパフォーマン…